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『般若心経ロック』の黄色先輩に救われたあの日(現代語訳・お経ロック)

人生
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生きていると、誰にでも「つらい時期」というものがある。

たとえばそれは、受験勉強だったり、就活だったり。慣れない仕事を任されたときだったり、大切な誰かを失ったときだったり。

他の人からは見えないけれど、人に言うこともないけれど、平然に振る舞っているように見えて、実は中身がボロボロになっている人もいる。

誰にも頼れないときに、頼れるのは自分しかいない。

そう思って自分を奮い立たせようとしても、いつも臆病な自分が邪魔をして、何も手につかなくなってしまう。

そんな昔のある日のこと。

「超スゲェ楽になれる方法を知りたいか?」

リズミカルな音楽に経文きょうもんをのせて、颯爽と流れていく黄色い姿が私の目に入った。

「誰でも幸せに生きる方法のヒントだ。
 もっと力を抜いて楽になるんだ。
 苦しみも辛さも全てはいい加減な幻さ、安心しろよ。」

これが『般若心経はんにゃしんぎょうロック』の黄色先輩との初めての出会いだった

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『般若心経ロック』とは

まずは実際に聴いてみてほしい。

私はこれを聴いてから、お経の印象がガラッと変わった。

歌詞(というか経文)の意味は分からないけど、一定のリズムで心地よく流れるメロディを聴いているうちに気持ちも落ち着いてくる。

『般若心経ロック』は、クワガタPによる「般若心経ポップ(おにゅうP)」のアレンジ曲であるとニコニコ大百科に書かれてある。

そして「黄色先輩」の説明はこちら。

動画投稿後数日して投稿された黄色コメント。
般若心経をわかりやすくかみ砕き、ロック風のフランクな書体で書き込まれたこのコメントは、
投稿後一年以上たつ現在でも、絶えることなく視聴者によって投稿され続けている

初音ミクアレンジ「般若心経ロック」 – ニコニコ大百科

上で紹介した動画の中に、黄色のコメントが流れていたと思うが、そのコメントを書き込んだ人物のことを、人は尊敬の意を込めて「黄色先輩」と呼んでいる。

「投稿後一年以上たつ現在でも、絶えることなく視聴者によって投稿され続けている。」1とあるが、上の動画の投稿日は「2010/09/05」であり、最近(2023.11.19)も新規のコメントが書き込まれている。

ちなみに、下の記事では動画投稿から3年後に、黄色先輩の言葉が再注目されたことについて書かれている。

匿名の誰かが作った現代語訳としても、その文章が人の心に響き、誰かの救いとなっているのは間違いないようで、現在この現代語訳を掲載したサイトがいくつか存在している。そして見た人からのコメントには「気持ちが楽になった」「救われた気になった」など、この文章で何かを得る人も多いよう。

3年前話題になった超スゲェ「般若心経 現代語訳」がネットを通じ再注目 | ニコニコニュース

私以外にも、黄色先輩のコメントに救われたという人は少なくないようだ。

『般若心経ロック』黄色コメント全文

次の文章は、私が動画から黄色コメントを書き起こしたものである。

般若心経の内容としては正確ではないが、くう」の概念について直感的にわかりやすく説かれている。

超スゲェ楽になれる方法を知りたいか?

誰でも幸せに生きる方法のヒントだ。

もっと力を抜いて楽になるんだ。

苦しみも辛さも全てはいい加減な幻さ、安心しろよ。

この世は空しいモンだ、
痛みも悲しみも最初から空っぽなのさ。

この世は変わり行くモンだ。
苦を楽に変える事だって出来る。
汚れることもありゃ背負い込む事だってある。

だから抱え込んだモンを捨てちまう事も出来るはずだ。

この世がどれだけいい加減か分ったか?
苦しみとか病とか、そんなモンにこだわるなよ。

見えてるものにこだわるな。

聞こえるものにしがみつくな。

味や香りなんて人それぞれだろ?
何のアテにもなりゃしない。

揺らぐ心にこだわっちゃダメさ。
それが『無』ってやつさ。
生きてりゃ色々あるさ。
辛いモノを見ないようにするのは難しい。
でも、そんなもんその場に置いていけよ。

先の事は誰にも見えねぇ。
無理して照らそうとしなくていいのさ。

見えない事を愉しめばいいだろ。
それが生きてる実感ってヤツなんだよ。

正しく生きるのは確かに難しいかもな。
でも、明るく生きるのは誰にだって出来るんだよ。

菩薩ぼさつとして生きるコツがあるんだ、苦しんで生きる必要なんてねえよ。

愉しんで生きる菩薩になれよ。

全く恐れを知らなくなったらロクな事にならねえけどな

適度な恐怖だって生きていくのに役立つモンさ。

勘違いするなよ。
非情になれって言ってるんじゃねえ。

夢や空想や慈悲の心を忘れるな、
それができりゃ
涅槃ねはんはどこにだってある。

生き方は何も変わらねえ、ただ受け止め方が変わるのさ。
心の余裕を持てば誰でもブッダになれるんだぜ。

この般若はんにゃを覚えとけ。短い言葉だ。

意味なんて知らなくていい、細けぇことはいいんだよ。
苦しみが小さくなったらそれで上等だろ。

嘘もデタラメも全て認めちまえば苦しみは無くなる、そういうモンなのさ。
今までの前置きは全部忘れても良いぜ。
でも、これだけは覚えとけ。

気が向いたら呟いてみろ。
心の中で唱えるだけでもいいんだぜ。

いいか、耳かっぽじってよく聞けよ?
『唱えよ、心は消え、魂は静まり、全ては
此処ここにあり、全てを越えたものなり。』
『悟りはその時叶うだろう。全てはこの
真言しんごんに成就する。』

心配すんな。大丈夫だ。

最後の先輩の言葉が、くたびれた身と心に染みる。

般若心経の全文

『般若心経ロック』の元となった般若心経の全文については、以下の記事を参照。

仏教用語の意味

黄色先輩のコメントの中に登場していた仏教用語の大まかな意味が、以下の通り。

菩薩(ぼさつ)

悟りを求めて修行している人のこと。「菩提薩埵ぼだいさった」の略。

(参考:コトバンク「菩薩」

涅槃(ねはん)

煩悩のない、苦しみから解放された悟りの境地。

(参考:コトバンク「涅槃」

ブッダ

悟りを開いた人のこと。「仏陀ぶっだ」。

(参考:コトバンク「仏陀」

般若(はんにゃ)

悟りを得る智慧のこと。

(参考:コトバンク「般若」

真言(しんごん)

いつわりのない真実の言葉。呪文、おまじないみたいなもの。

(参考:コトバンク「真言」

まとめ

生きているかぎり、いろんな場面で何かしらの「苦しみ」が付きまとう。

その苦しみに立ち向かうにしても、逃げ出すにしても、必ず最初の一歩を踏み出さなければならない。

でも、その一歩がなかなか踏み出せない。誰だって、先の見えない道を進むのは怖い。

そんなときは、黄色先輩の言葉を思い出してほしい。

「先の事は誰にも見えねぇ。
 無理して照らそうとしなくていいのさ。」

「見えない事を愉しめばいいだろ。
 それが生きてる実感ってヤツなんだよ。」

「愉しんで生きる菩薩になれよ。」

そして、これから進むべき方向が決まったら、ゆっくり深呼吸をして、自分にこう言い聞かせるんだ。

心配すんな。大丈夫だ。

きっと、大丈夫だ。

注釈

  1. 黄色先輩の説明文にある「絶えることなく視聴者によって投稿され続けている」というのは、コメントが一定件数を超えると古いものから消えていくため、黄色先輩ご本人が書き込んだコメントはもう表示されておらず、それでも黄色先輩の意志を継ぐ者たちが、先輩の言葉を新規のコメントとして書き込み、現在もその言葉を生かし続けている、という意味だと思っています。
    ニコニコ動画のコメントの仕様については、こちらの「コメント保持数の仕様」に詳しく書かれていました。プレミアム会員であれば、過去ログとして表示されなくなったコメントも閲覧できるようです。 ↩︎
えのきつね
えのきつね

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!