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【書評】憂うつな月曜の朝をハッピーに。『しんどい月曜の朝がラクになる本』の感想・レビュー

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「月曜の朝は好きですか?」と聞かれたら、多くの方は「いいえ」と答えると思います(この記事を読まれている方は特に)。

月曜の朝だけでなく、日曜の夜から鬱々とした気持ちが込み上げてくる。人はそれを「サザエさん症候群」と名付けました。

月曜の朝を憂うつな気持ちで迎えると、それに続く火曜日、水曜日も気分が沈んでいき、人生の大半をネガティブな感情で過ごすことになります。

しかし『しんどい月曜の朝がラクになる本』の著者・佐藤康行先生は、この状況に対して「安心してください。」と仰っています。

私は心の専門家として30年以上活動してきました。その中で培った、月曜日の朝がラクになる画期的な方法を本書でたっぷりとお伝えしていきます。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.16

本書は、月曜の朝だけでなく、人間関係全体を改善させる「美点発見®」法の成功例や、実践の方法が詳しく書かれています。

そこで本記事では、『しんどい月曜の朝がラクになる本』を読んで印象的だった内容をピックアップし、その感想(レビュー)をまとめました。

こちらの本は企業様から献本としてご恵贈いただきました! 大変感謝申し上げます。

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『しんどい月曜の朝がラクになる本』の情報

  • 著者:佐藤康行
  • 出版社:サンマーク出版
  • 初版発行日:2024/2/25
  • 単行本(ソフトカバー):184ページ

Source:サンマーク出版

著者の佐藤康行先生は「ステーキのくいしんぼ」の創業者であり、「世界初の立ち食いステーキ」を自身で考案し、8年で年商50億円(70店舗)を達成しました。

憂うつな月曜の朝の正体

「月曜の朝」と聞くだけで、「あぁ……」とネガティブな考えが頭によぎるのは私だけではないはず。

少なからず、誰もが「月曜日」に対して苦手意識を持っていると思います。英語でも「Blue Monday(憂うつな月曜日)」という言葉があるように、世界的にも月曜日は嫌われ者です。

この話の流れで、次のような質問をされたら、多くの方は①を選ぶことでしょう。

究極の選択クイズ
Q. あなたの人生、どちらになったらいいですか?

① 毎日ずっと日曜日
② 毎日ずっと月曜日

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.2

しかし、改めて考えてみると、「毎日ずっと日曜日」であることは人生にとって良いことなのでしょうか?

たしかに、好きな時間に起きて、自分のやりたいことだけをやる、という人生も良いかもしれません。嫌なことも嫌いな人とも無縁の人生です。しかし、実際にそんな生活を送ると、案外退屈に感じるのではないでしょうか。

そして残念ながら、「毎日ずっと日曜日」の人生を現実で送ることはできません。現実世界では、日曜日の次は必ず月曜日がやって来るのです。

では、どうして月曜日、特に「月曜の朝」をこんなに嫌だと感じるのでしょうか? 佐藤先生はこのように仰っています。

月曜の朝が憂うつな原因は、ズバリ人間関係にあります。人との関わりが、あなたにとって心地よく、安心できるものになれば、毎日が楽しくなります。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.4

佐藤先生は、この仕組みをオセロにたとえて説明しています。

しんどい月曜日から金曜日が黒石、ラクな土日が白石だとすると、月曜日が白石になれば、一気に金曜日までの黒石がひっくり返って白石になります。

月曜日の認識を逆転させるだけで、その後に続く日も一気に好転していくという仕組みです。

そうなれば、あなたの人生は幸せで喜びに満ちあふれた日々になります。月曜日の朝がラクになることは、あなたが思う以上に、人生に大きな影響を与えます。だから、私はこの本を著したい、と思ったのです。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.5

念のため補足しておくと、本書はただ「しんどい月曜の朝をラクにするための方法」が書かれた本ではありません。

「月曜の朝の憂うつ」の原因は「人間関係」にあるとして、その人間関係を劇的に改善させる著者独自のメソッド「美点発見®」の成功事例と実践方法が詳しく書かれた本です。

では、その「美点発見®」とは何か? 次の項目で簡単にご紹介します。

世界の見え方が変わる「美点発見®」とは?

「美点発見®」について、佐藤先生は次のように説明しています。

美点発見とは、読んで字のごとく、相手の長所、美点を発見し、その発見したことをノートなどにどんどん書いていくワークです。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.98

この相手の美点が書き込まれたノートは「美点発見ノート」と呼ばれ、本書ではANAエアサービス松山の元社長・谷光宏氏のエピソードが紹介されていました。

谷氏が「美点発見の本質とは何ですか?」と尋ねた際に、佐藤先生は「心の中の色メガネを外すことです」と答えたそうです(P.38)。

佐藤先生は「自分が見ているものと周りの人が見ているものや認識が違うと、すべての大敵=ストレスが生じてしまう」と語っています(P.22)。この「認識」というのが、「色メガネ」をかけて見ている世界のことです。

色メガネを透明なレンズのメガネにかけ替えて、ありのままの姿を見ようとすることで、問題は解決していくと佐藤先生は言います。

その「心のメガネ」をかけ替えてしまおう、心の認識を矯正し、本当の美しい姿が見えるようにしよう、というのが本書の一番の急所になります。今からあなたもそれをバンバンできるようになるのです。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.24

人間関係においても、相手の嫌なところに目が行く「汚点メガネ」を外し、相手の良いところを見つける「美点メガネ」にかけ替える必要があります。

そのためにはまず、「満月の法則」を理解することが重要です。

左の写真だけを見ると「三日月」のように見えます。では右の写真を見てください。三日月が、球体である満月の一部であると理解できると思います。

このように、実際は月はいつでもまんまる(球体)なのです。しかし、人間の認識(色メガネ)によって、欠けた三日月に見えてしまうのです。

佐藤先生は、これを人間関係でも同じだと説明します。

そもそもあなたは、三日月ではありません。本当のあなたは月と同じように、元からいつもまんまるなのです。完璧で素晴らしい、愛いっぱいの存在としてこの世に生まれてきました。
それなのに、あなたは欠けて見える部分、つまり三日月を見て、何かが足りないという幻にとらわれているのではないでしょうか?

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.41

つまり、人間はもともと完璧な存在であり、欠けているところ(欠点)なんてないということです。そして、誰もが美しい存在であり、「美点」を持っています。

いきなりまんまるの満月からスタートしていいのです。そこに気づけば、見える世界が一変します。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.41

これが「美点発見®」、そして「満月の法則」の本質です。

“チューリップにバラは咲かない”という真理

本書148ページで、佐藤先生は読者にこう問いかけます。

「幸せを手に入れるには、どうしたらいいと思いますか。」

そして、佐藤先生はその答えを次のように語ります。

じつは、答えはいたってシンプルです。誰でも簡単に幸せを手に入れられます。「人と比べるのを止めればいい」だけなのです。
人と比較をしているうちは、心の安らぎは得られません。あなたが大金持ちになったとしても、世の中にはさらにすごい人がいます。人と比べた瞬間、挫折感がつきまといます。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.149

「幸福」というのは、実は2種類あることをご存じでしょうか? それは「相対的幸福」「絶対的幸福」です。

「相対的幸福」は、他者と自分を比較して得られるものです。
「あの人よりも自分は仕事ができる」
「平均よりも自分の給料は高い」
など、自分の能力や所有しているものを他と比べることで、自分の優位性を感じて得る幸福感のことを指します。

一方で「絶対的幸福」とは、自分の価値観に従って日々を過ごし、その中で「今、この瞬間」を感じて得られる幸せのことです。これは、佐藤先生の仰る「自分らしく生きること」につながる考え方だと思います。

そして「自分は何のために生まれてきたのか、自分の本来の役割は何なのか、自分らしさとは何なのか」を知ることです。
チューリップなのにバラの花を咲かせることはできません。自分自身を知って、自分という花を思いきり咲かせることに専念すればいいのです。その時代の価値観に左右されてもいけません。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.149

自分は何のために生まれて、何をして生きるのか? この問いかけこそ、ある意味で「究極の問題」だと思います。

「生きる意味とは何か?」「自分が為すべきことは何か?」私自身、この問いに長く悩まされてきました。今でもたまに、自分の進むべき方向が分からなくなるときがあります。

そんなときは、「自分らしさを知り、それを認めればいいのです。」と佐藤先生は仰っています。

今まで何をやったときに喜びを感じていたのか、一番幸せを感じていたのか、ということを思い出してみてください。そこにあなたらしさのヒントが隠されています、人と自分を比べずに、世界にひとつしかない自分の花を咲かせましょう。

佐藤康行『しんどい月曜の朝がラクになる本』P.150

佐藤先生の“チューリップにバラは咲かない”という言葉は、一種の真理を表していると思います。

自分には素晴らしい一面があり、そして他の人にも素敵な一面があります。それらを無理に比較しようとせず、どちらも認め合えるようになればよいのです。

ナンバーワンを目指すのではなく、私たちはオンリーワンな存在であることを自覚する。それが、幸せになるための第一歩だと思います。

『しんどい月曜の朝がラクになる本』を読んだ感想・レビュー

政治家の麻生太郎氏の言葉に《朝希望を持って目覚め、昼は懸命に働き、夜は感謝と共に眠る》という名言があります。

元々は仏教の経文から来ている言葉らしいのですが、私はこれが「人間として理想的な生活」であると思っています。

しかし、「朝希望を持って目覚め」ることは、それほど簡単なことではありません。それが月曜の朝となれば尚更です。

前述した通り、本書は単に「しんどい月曜の朝をラクにする」だけの本ではありません。

佐藤先生が考案された「美点発見®」法の成功事例が詳しく紹介されており、そして「美点発見®」の実践方法も解説されています。

また「美点発見®」メソッドと合わせて、「満月の法則」や「チューリップとバラ」のたとえなど、物事の捉え方や人間関係の本質を知る上で、参考になった考え方がたくさんありました。

実は本書には、今回紹介しきれなかった佐藤先生の”教え”がまだまだあります。

  • 本当に強い人は、余裕で負けられる
  • 私たちの人体は宇宙の法則であり、それが最高の美である
  • 人間関係の「GIVEギブ = TAKEテイク」の関係 などなど

いま、しんどい月曜日を黒にするか白にするかは、あなたの石(意志)にかかっています。

月曜日を「欠けた三日月」ではなく、愛と希望に満ちた「満月」として眺めたいという方だけ、本書を手に取ってみてください。

まとめ

今回は、献本としてご恵贈いただいた佐藤康行先生の『しんどい月曜の朝がラクになる本』の書評(感想)を書かせていただきました。

月曜日というのは誰もが苦手に感じる存在だと思いますが、本書を読んで少し見方を変えることで、月曜の朝の憂うつが晴れるかもしれません。

本ブログでは、他にも人生哲学に関する記事を執筆しています。もしお時間があれば覗いてみてください。

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